ワンセグはオンデマンドへのステップ

ご存知のとおり携帯電話の機能、用途はどんどん進化しています。
カメラが付き、テレビが付き、FeliCaが付き、プッシュトゥトークが付き
昔アニメやSF映画で見たような端末になっています。


今後も通信網の高速化、画面の高解像度化が進み、
課題はバッテリだけとも言われています。


その様々な進化の流れの中に
今年のキーワードのひとつである事は間違い無いワンセグがあります。


簡単にいうと地上波デジタル放送が携帯で見られるサービスであり、
データサービスや双方向サービスが提供できる事が特徴です。

そのワンセグ対応の機器は、
携帯電話を中心にノートPCや音楽プレーヤー、PDA等、徐々に範囲を広げていくため
視聴者としては視聴する機器がどんどん広がっています。


さて、このワンセグ
普段から見慣れているテレビ放送というわかりやすいサービスである事
   (2008年まで家庭用テレビと放送内容を同じにする事が義務付けられている)
ワンセグ対応端末が増加する事
この2点があるため確実に普及すると見てもいいでしょう。


ただし、個人的に2つ気がかりがあります。
 1.携帯電話である事
 2.テレビを見るスタイルの変化


1.携帯電話である事
第1に携帯電話である事そのもの自体です。
携帯電話はニッチタイムに利用される時間消費型のメディアである。
という現在の風潮を前提にすると、
隙間の時間を使って番組を視聴するには、時間占有率が高いテレビ放送はマッチしにくいのではないか?
こういった疑問が生まれます。

ただこれは利用者の利用シーンが変化するため、
今の価値観を通じて考えるとあまり関係ないのかもしれません。
実際私もPDAで撮り貯めたテレビ番組をソファに寝転びながら、通勤しながら見たりしている事ですし、
家族が好きなテレビを各自、自分の携帯で見ながら家族団らんをするとか、
若い人がテレビを買わずに携帯だけでOKとするとか色々な想像はつきます。

携帯電話が今後どういうような使われ方がされていくのか、
ここに焦点を当てるべきかもしれません。


2.テレビをみるスタイルの変化
映像視聴に関するライフスタイルの変革は進んできています。
実際HDDレコーダー・オンラインサービスの普及によりオンデマンド化が進み、
視聴者は好きな番組を好きなタイミングで視聴する事ができているため、
リアルタイムで見る事が必要なものと、そうでないものが明確に分かれています。

実際HDDレコーダーの普及率も10%以上になり、2007年には30%程度を見込まれていますし、
オンラインメディアも独自の路線で確実に視聴者の時間を確保しています。
(パソコンTV GyaOは現在690万会員)


その他目立つサービスをあげるとするならば、Sonyロケーションフリーが目立ちます
HDDディスクレコーダー、スカパーやCATVチューナを家中、家外問わず自由に操作できる機器だ。
HDDディスクレコーダーで撮り貯めした番組をテレビ、PSP、パソコン、携帯電話と
ガジェットを問わず場所を問わず視聴できるという
とてもわかりやすいサービスであるため今後のライフスタイルの変革に影響しやすい。


上記に記述したオンデマンドサービスと、従来の放送方式のワンセグはかなり相対している。
これが第2の気がかりです。


実際今後の番組視聴のスタイルを下記のように分類してみましょう。
リアルタイム 地上波TV、ワンセグ
オンデマンド 自身で録画したもの、パソコンテレビ等


ワンセグがリアルタイムパートに属する事がわかります。
ただの双方向サービス、データサービス付きのモバイルテレビだけで、
オンデマンド化していく大きなうねりの中でどう普及していくでしょうか。
実際のところここが心配でならないわかです。
実際はそんな心配をよそにシンプルに普及しちゃうんでしょうけど。


[携帯電話で番組を見る習慣]の普及の第1歩に
ワンセグが普及するというステップがある気がしてならないです。


Web2.0的にTV2.0といいましょうか(笑